9/29 ナイツテイル観劇

9月29日ソワレ。

友人に貴重なチケットを譲っていただき観劇。

 

堂本光一さんを生で観るのは初めてで、客席もいつもの舞台のお客さんより、ジャニーズファンの方だろうという雰囲気の方が多く(言語化不能)客席全体がうきうきしている印象。来慣れた梅田芸術劇場に来ているのだけれど、なんだか別ジャンルのものに足を踏み入れたような錯覚を覚えた。光一さんすごいな~とこの時点で感心。

 

始まる前から見える舞台装置もかなり立派で、「いや~お金かかってるな~」とただただ目をみはった。いつも観てる舞台と同じ大きさのはずなのに、奥行きと横の広がりを存分に感じた。

 

シェイクスピア独特の言い回しがたくさん取り入れていて、ミュージカルというより、芝居と歌とダンスが融合した別の何かを観ている気分だった。ライトや舞台装置の使い方も目新しかった。話がおもしろいという訳ではなく、何を観ているのは分からないけど、新しいな~と単純におもしろかった。

(でも何回も観たいって感じじゃなくて、王道のミュージカルや芝居を観た上で、変わり種として観たいくらいだった、ちょっと言い方が悪いけど、めちゃくちゃお金と時間をかけた贅沢なファンイベントぽさを感じた)

 

ときどき、これ既視感あるなー(衣装とか、真ん中の舞台の使い方にある日本人が考えないような雰囲気)と漠然と思ったけど、2年くらい前に観た同じ演出家さんの「ハムレット」だったと帰りの電車で思い出した。そりゃ、似てるわ笑

ただ、ジョンさんの舞台が高尚すぎて、理解できてないんだと思う。

 

ストーリーはただただ馬鹿ででも憎めない男たちのとだばたコメディだった(ように見えた)、男の愚かさと女の賢さが対比されている感じ。争い主体でしかものを捉えられない男たちにいらだちを感じるけど、女性陣の聡明さと気高さに終始救われた。最後はハッピーエンドになっているけど、どたばた感で押し切られた感じだった。

ストーリーとしての楽しみを見いだすのは難しかったけど、エミーリアと牢番の娘とのやりとりが素敵すぎてずっと身もだえしていた。

 

出演者について

井上芳雄さんの舞台の上での輝きは言うまでもなくすばらしくて、毎度のことながら生で見られることに感謝でした。声に華があるんだなあ。いろんなことに挑戦される姿はすばらしいと思う。でも次は王道ミュージカルで観たい!

 

堂本光一さんは王子様でした。(多くの方が言っている通り。)発光してた。もちろん他の出演者も発光しているけど、明るさのレベルが違う。これが日本を代表するアイドルなのか!と。そしてお顔の作りが満点ですね、美しかった。とにかく美しくて、途中、「あんなに美しいのに、牢屋に入れられるって何でなん?」とストーリーを無視した疑問に襲われた。完全はソロ曲がなかったので、歌を聴いてみたかったなとは思う。

あと、周りのダンサーの人は巧すぎて、目を奪われてしまい、光一さんのダンスがよく見られなかった・・・のは反省点です。

 

一番気になったのは音月桂さんでした。

少年のような方のイメージがあったけど、ちゃんと美しく聡明な王の妹でした。でも意志も持っている感じがあって、またどこかで観たいなと。(歌もお上手だし、声も美しいかった、女子トークしている時の姿が本当にかわいらしく、いろんな表情をされる方だなと。)手足も長く、役に説得力のある気品がありました。

 

話題作を観ることができて、満足な反面、シェイクスピアの台詞がうまく日本語訳に乗っていない感じとミュージカルと台詞のバランスが私には合わなかった気がします。

 でも舞台演出や役者さんそれぞれがすばらしく、素材がすこぶるいい何か「贅沢なものを観た」感が強かったです。

(もし再演されても行かないかな~、これだ!と思う歌がなかったな^ー^;)